ネキシウムは過敏性腸症候群による胃酸過多に効果あり

胃酸過多は文字通り胃酸が正常より多く出てしまう状態をいいます。この胃酸過多がひどくなると、胃粘膜を壊してしまい胃潰瘍を引き起こしたり、その胃酸が小腸にも影響して十二指腸潰瘍を引き起こしたり、さらには胃酸が食道側へ逆流してしまい逆流性食道炎を引き起こしてしまうことがあります。このような炎症状態が長期間継続して起こってしまうといずれ食道がんや胃がんを引き起こす可能性もあり、早期の治療が重要となります。胃酸過多の方は、胃のムカムカ、胸やけ、げっぷなどの症状が出ることがあるので、このような症状が気になれば早めに治療を行うようにしましょう。
このような胃酸過多の状態では胃酸分泌抑制薬が使用されることが多いです。胃酸分泌抑制薬にはプロトンポンプ阻害薬とH2ブロッカーがあります。プロトンポンプ阻害薬はH2ブロッカーに比べて即効性では劣るものの胃酸分泌抑制作用はより強力なため、現在はプロトンポンプ阻害薬を使用する治療法が主流となっています。その中でも代表的な薬がネキシウムです。ネキシウムは日本では最も新しいプロトンポンプ阻害薬です。古くからあったオメプラゾールを改良してできた薬で、より効率的に強力な胃酸分泌抑制効果が得られるようになっています。
このネキシウムは過敏症腸症候群に有効な薬です。過敏症腸症候群はストレスなど精神的緊張によって引き起こされる腸疾患で、便秘、下痢などの症状が現れます。この過敏症腸症候群の患者さんは自律神経系が興奮状態にあり、これが腸症状を引き起こします。この自律神経系の緊張状態は胃にも影響します。自律神経系の副交感神経の緊張はプロトンポンプに影響を与え、胃酸分泌を促進します。よってそのプロトンポンプの機能を阻害するネキシウムはこのケースに最適の薬と言えるのです。